突然思い立ってケーキを焼いた。
何年ぶりだろう?ひょっとして10年ぶり?
なぜ急にそんなことをしたかと言えば、バナナを捨てるのがもったいなかったからだ。
記事が一段落したら家の中がグチャグチャなのは毎度のことだが、部屋に漂う甘すぎる香りの理由は・・・完熟バナナだった。
バナナって夏場は冷蔵庫に入れたほうがよかったんだっけ?と思ったけれどもう遅い。誰も食べないうちにこの暑さで熟れ過ぎてブヨブヨだ。このままではちょっと食べる気にならない。捨てちゃおうか。いや待って!
これまで小耳にはさんだ話をぐるぐると思い出した。「ホットケーキミックスを使えば簡単よ」「オーブントースターでも焼ける」「ヨーグルトも入れる」「炊飯器でできちゃう」・・・そうだケーキだ。でも、材料を量ったりふるったり面倒だし、そもそもオーブンなんてないし・・・ホットケーキミックスと炊飯器で行こう。
そこで、Googleの検索キーワードに「バナナ」と「炊飯器」を入れると、ダーーーーーッとレシピが出てきた。こんなにあるんだ!中にはベーキングパウダーを使うのもあるが、ベーキングパウダーなんて久しく買ってない。ダメ。さらに「ホットケーキミックス」と「簡単」をキーワードに足しても、まあたくさんあることあること。2つ目に写真付きで出ているクックパッドのこれは簡単そう。うん。やってみよう。
と言っても全くこの通りではなく、バナナは2本じゃなくて4本全部入れて、バターはやめてヨーグルトを入れて砂糖は少し減らして・・と勝手に適当に変えたがまあ大丈夫。あんなにたくさんレシピがあるんだから少々違ってても何かでき上がるだろう。ぐるぐるぐるぐる混ぜて炊飯器に入れてスタート!いや~簡単だわ。
「竹串を刺してみて何もついてこなければOK。まだ焼けてないようならもう一度、炊飯キーを押してください。」と書いてあるが、最初に「炊き上がり」でピーピー鳴った時は、上のほうは全然焼けてなかった。普通にフライパンでホットケーキを焼く時の所謂「泡がプツプツ出ている」状態だ。もう一度炊飯キーを押す。竹串で刺してみたり表面を見たりしながら、炊飯キーを押すこと4回だったか5回だったか。2回目以降は9分毎に炊飯器が止まることもこのたび初めて知った。普段は二度押しすることなんてないから。結局かれこれ1時間ぐらい炊いただろうか。さすがにもういいよね。
ということで取り出した。
おおー!ケーキだ!できたできた!!
甘過ぎずバナナ風味が優しいしっとりしたケーキ。おいしい♡
ほんとに炊飯器でできるんだな~~
最近あまり甘いものを食べなくなってきた我が家の男子たちも「へー作ったの!」「そりゃまた珍しい」「何年ぶり?!」とか言いながら、おかわりを申し出る。かくして、あの末期的な完熟バナナはペロッと家族のお腹に収まったのであった。
めでたしめでたし。
こんなに簡単に作れるんだったらいろいろやってみよう。俄然やる気が湧いてほかのレシピも見てみる。
「ホットケーキミックス」「炊飯器」だけで検索すると、トップに出てくるクックパッドのレシピは実に3112品!世の中に炊飯器でケーキ作ってる人がこんなにいるんだなあ。
秋に向けて・・我が家で次に熟れ過ぎになる可能性が高いのは柿だ。完熟柿を使ったレシピを見つけた。やっぱりあるね。この秋やってみよう。
レシピを保存するまでもないほど簡単。要は熟れ過ぎの柿とホットケーキミックスと牛乳を適当に混ぜた生地を炊飯器で炊けばいいわけだ。うちの男子でもできるな。
検索キーワードを入れるといくらでも情報が出てくるという世の中だと改めて実感した。料理本を買わなくてもネットの中にレシピは溢れている。敢えて紙媒体で欲しいと思うのはどういう場合だろうか。
それから、たまにケーキを作るぐらいの精神的余裕のある生活というのはやはり悪くない・・・天変地異と動乱が続く世界で、ささやかな「おいしさ」に感謝しよう。