よろず編集後記

よろず編集者を目指す井内千穂のブログです。

金木犀が見えた

今年の金木犀は視覚から入った。これまでにないことだ。

10月に入っても蒸し暑く、本来今頃は金木犀が香っているはずであることもすっかり忘れていた。温暖化の影響で少しずつ季節がずれているのだろうか?取材先の水戸市内で移動中に車の窓から、道路沿いの建物の敷地に植わった丸い木々が見えた。夥しいオレンジ色の小花が目に飛び込んでくる。

「あ、金木犀!」

あっという間に通り過ぎ、ガラス越しには香りなど感じない。

東京に戻ってきて週末、近所を歩いていたら金木犀の木に行き遭った。東京でも咲いていたのだ。オレンジ色の小花たちはまだ硬く、しっかりと枝についている。近寄ってみたらほのかに香りがした。金木犀にわざわざ近寄って香りを確かめるなんて妙な気がした。いつもなら、強烈な香りがまず鼻に飛び込んでくるのだから、敢えて近づいてみるまでもない。そして「ああ、今年もまた金木犀の時期が来た」と気づくのだ。

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昨夜から急に気温が下がった。どうやら金木犀の香りはこれからが本番のようだ。