よろず編集後記

よろず編集者を目指す井内千穂のブログです。

2021-01-01から1年間の記事一覧

日本発・美しき・谷崎オペラ「卍」

久々にオペラを堪能しました。 今の世の中には長らく意識の外に行ってしまったものを呼び戻してくれる便利な仕組みがいろいろあります。ある日、作曲家 西澤健一氏のオペラ公演の案内が画面に流れて来た時、今これに行くべしというサインだと直感しました。 …

田崎悦子ピアノリサイタル「Joy of Brahms」

かのブラームスの最晩年に遺言として書かれたピアノ曲ばかりを集めたリサイタル。コロナ禍に疲れた心身にこれほど沁みる音楽はないだろう。そんな音楽を求める人々が集まったのか、日曜の昼下がり、東京文化会館小ホールの客席は予想以上に埋まっていた。 晩…

苦手な話にも耳を傾けてみること ~福井南高校での学びその2

矢座君のドキュメンタリー映画の上映会に端を発する福井南高校での教科横断型授業。 chihoyorozu.hatenablog.com 生徒による生徒のための授業、NUMOの講師による高レベル放射性廃棄物の地層処分のレクチャーを含めた4時間目の座学に参加し、生徒たちと共に大…

自ら問いを立てるきっかけとは ~福井南高校での学びその1

原子力が抱える難問を若い世代と共有する場にリアルで参加したのは久しぶりだ。しかも初めて福井県の高校を訪ねることができたのは有り難いご縁と言うほかない。 これまでに聞いた話を総合すると、昨年11月に鯖江の市民団体の方々が、東京の高校生 矢座孟之…

咲いて、散って、La La La

「咲いて、散って、ラララ」 このタイトルに心惹かれ、ひさびさに立川のアーティスティックスタジオLaLaLaに行ってきた。 ギャラリーにもコンサートサロンにもダイニングキッチンにもなる居心地の良い空間。6年ほど前、当時勤めていた新聞社を辞めるかどうか…

絶世の未来へ 林英哲 和太鼓独奏の宴@サントリーホール

「太鼓をたった一人で打つ大舞台、一世一代の独奏を、50年の節目にやらせていただきます」 サントリーホールで開演直前、姿は見えねど、おそらく舞台袖からマイクで、あるいは録音だったのか、英哲さんのご挨拶の声が会場内に流れた。コロナ禍中の来場への謝…